クリケットのボウリング③ ペースボウリング

クリケットではボウラーのタイプは、大きく分けて2種類あります。速球を主体とする「ペースボウラー」と、変化球を主体とする「スピンボウラー」です。

今回は「ペースボウラー」について説明します。

目次

ペースボウリングとは?

ペースボウラーとは、主に速球を投げるタイプのボウラーです。投げるコース、スピード、スウィング、バウンド地点をコントロールすることにより、ボウルドやLBWを狙ったり、相手のバッツマンのミスを誘ったりして、ウィケットを狙います。

ペースボウラーは、ファーストボーラー、ペースマン、クイックなどでも呼ばれます。

ボウラーのタイプ

ペースボウラーは、そのボウラーの平均速度によって呼び名が変わります。呼び名は以下の通りになります。

男子km/hmph
エクスプレス(Express)145以上90以上
ファースト(Fast)140以上87以上
ファーストミディアム(Fast-Medium)130〜14081〜88
ミディアムファースト(Medium-Fast)120〜12975〜80
ミディアム(Medium)100〜11962〜74
女子km/hmph
エクスプレス(Express)120以上75以上
ファースト(Fast)113以上70以上
ファーストミディアム(Fast-Medium)105〜11365〜70
ミディアムファースト(Medium-Fast)97〜10560〜65
ミディアム(Medium)80〜9750〜60

ただこの分類は若干の主観が含まれます。オーストラリアのミッチェル・スタークは160km/h以上の速球を投げることができますが、実際は遅い球も使い分けており、平均のスピードでは主に「ファースト」と呼ばれています。またファーストミディアム、ミディアムファーストのボウラーも140km/h以上の速球を投げることもあります。

スウィングボウリング

ペースボウラーは速球だけではなく、変化球も使い分けながら投球します。スウィングボウラーは、ボールの縫い目を利用しながら、空中でボールの軌道を変化させます。

縫い目の片面だけキレイに磨くか、もしくは荒くすることによって、ボールの軌道を横に変化させることができます。磨いていない面を地面にバウンドさせることによって、空気上でボールの抵抗のバランスが崩れて、空中でボールが変化しやすくなります。ただし磨きすぎるとボールが変化しづらくなってきます。

スウィングを得意とするボウラーは、ファーストクラスの速球を得意とするボウラーよりも、ファースト・ミディアム、ミディアム・ファーストのボウラーが得意とする傾向があります。

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アウトスウィング

自身が右投げ、相手のバッツマンが右打ちの場合、真ん中からオフサイド方向へと、バッツマンから逃げていくボールのことを言います。

インスウィング

自身が右投げ、相手のバッツマンが右打ちの場合、右サイドのバッツマンのオフサイドからレッグサイドへと、バッツマンの方向へ近づいてくるように変化してくるボールです。

シームボウリング

シームボウリングは、バウンドさせるときにボールの縫い目が来るようにする投球法です。ボールがピッチにあたったときに、予測できない変化をします。

シームは、どのタイプのボウラーも投球することはできますが、多くのスペシャリストは、ミディアム、ミディアム・ファースト、ファースト・ミディアムの部類に入ります。

シームボウラーが最も力を発揮するのは、柔らかいピッチや、ひび割れが起きている、コンディションがあまり良くない状態で力を発揮します。ボールがバウンドした瞬間に、予想しづらい軌道を描くため、バッツマンのミスショットを誘うことができます。逆に平たくて硬いピッチ状態では、変化が起きづらく、十分に力を発揮できません。

オフカッター

ボウラーが右投げ、バッツマンが右打ちの場合、オフサイド側から投げられてくるボールのことを「オフカッター」と言います。

レッグカッター

ボウラーが右投げ、バッツマンが右打ちの場合、レッグサイド側から投げられてくるボールのことを「レッグカッター」と言います。

スロワーボール

速球を得意とするボウラーにとっては、微妙に球速を変化させることによって、相手のバッツマンを惑わせることができます。バッツマンを完全に騙して、タイミングが速すぎるスイングを誘ったり、完全に見逃しを誘ったりします。野球でいうと「チェンジアップ」に似ています。

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