パキスタンのクリケット

パキスタンのクリケットに触れていきます。

パキスタンでのクリケットの歴史は、イギリス領インド帝国時代でイギリス人によって、クリケットが普及しました。代表チームはクリケットワールドカップ優勝1回、T20ワールドカップ優勝1回と、国際大会で実績を挙げている強豪国として知られています。

愛称は鷲の意味を持つ「シャヘーンズ」、または「メン・イン・グリーン」「グリーン・シーツ」など呼ばれています。

目次

歴史

パキスタンにクリケットが広まったのは、イギリス領インド帝国時代に広まり、最も人口が多いカラチやシンド州を中心に、パキスタンにクリケットが普及していました。イギリス統治下での1935年に、シンド州選抜がオーストラリアとの国際試合を行ったのが、パキスタンでのクリケットの始まりとされています。

1947年8月14日に独立したパキスタンは、同年の年末にパキスタン中部のラホールで、パンジャーブ州選抜とシンド州選抜のファーストクラスクリケット(テスト方式)の試合が、パキスタン独立後の初の試合とされています。

1948-1949シーズンには、西インド諸島代表が国際試合としては初めて、パキスタンで試合を行いました。パキスタン代表は1949年4月にセイロン(当時のスリランカ)へ遠征を行いました。1952年にはICCのフルメンバーに加わり、隣国インドとのテストマッチを行い、1954年にはホームでの初のテストマッチをインドを迎えて対戦しています。

初の国際タイトルを獲得したのは1986年のオーストラル-アジアカップ。強豪オーストラリアを破って決勝に進出したパキスタンは、決勝で「宿命のライバル」インドと対戦し、2万人を超える観客の前で勝利を収め、パキスタンは初の国際タイトルを獲得しました。最後に得点を挙げたジャヴェド・ミアンダッドは、パキスタンの英雄となりました。

1992年にオーストラリアとニュージーランドで行われたクリケットワールドカップでは、予選リーグを4位で突破したパキスタンが、準決勝でニュージーランド、決勝でイングランドに勝利し、初のクリケットワールドカップ優勝を果たしました。

2009年にイングランドで行われたT20ワールドカップでは、2つのグループステージを突破したパキスタンは、準決勝で南アフリカ、決勝でスリランカを破り、前回大会は宿敵インドに破れ準優勝で終わった雪辱を晴らし、初優勝を飾りました。

宿命のライバルはインド

パキスタンにとって、最大のライバルは隣国のインドです。

印パ戦争、カシミール紛争などで、両国間は緊迫した関係ですが、クリケットでは両国のナショナリズムが高揚する一戦として、両国が大きく盛り上がります。

1952年にテストマッチシリーズでパキスタンとインドは対戦していますが、1965年と1971年の大規模な紛争により、1962年から1975年まで両国間では試合が行われませんでした。更に1999年のカールギル紛争、2008年のムンバイでの同時多発テロの影響により、2008年以降は両国の間で試合が行われていません。

それでもパキスタン、インドの両国にとっては国民的なスポーツであるクリケットを用いて、両国の間では、クリケットを通じた外交が行われており、1978年に両国の首脳が動き、パキスタンとインドの対戦が行われました。

近年では唯一対戦する機会になるのが、クリケットワールドカップ、T20ワールドカップで、2007年に行われたT20ワールドカップの決勝は、インド-パキスタンのライバル対決が行われました。パキスタンは惜しくもインドに破れ、準優勝で終わりましたが、2009年T20ワールドカップでは優勝を果たしています。

クリケット大国のパキスタンとインドの対戦は人気があり、2019年に行われたクリケットワールドカップでは、両国合わせてチケットの問い合わせが100万近くあったと言われています。

現首相イムラン・カーンは元代表主将

現在(2021年2月)のパキスタンのイムラン・カーン首相は、パキスタンを代表するクリケット選手でした。

1971年からパキスタン代表でプレーしたイムラン・カーンは、バッティングもボウラーも務めるオールラウンダーとして活躍。1982年から1992年までパキスタン代表のキャプテンを務め、1992年には当時40歳でキャプテンを務めたイムラン・カーンは、パキスタン初となるクリケットワールドカップ優勝を果たしました。テストクリケットでは3,807ラン、362ウィケットの記録を残した。

1996年からパキスタン正義運動の下院議員として政界入り。2018年にはパキスタン正義運動が第一党になると、少数政党や無所属議員の協力もあり、イムラン・カーンは首相に就任しました。

熱狂的なサポーター「チャチャ・クリケット」

パキスタンと言えば、熱狂的なクリケットファンである「チャチャ・クリケット」が有名です。本名はチャウドリー・アブドゥル・ジャリールさんで、白いあごひげに、全身緑のパキスタンの民族衣装「シャルワールカミース」を着用して応援しています。

1980年代にUAEのアブダビで働きながら、クリケットワールドカップなどの大きな大会を中心に、パキスタン代表チームを追っかけて、世界を回っています。知名度の高い「チャチャ・クリケット」は、現在はパキスタンクリケット協会に雇われ、応援の援助を受けています。

有名選手

イムラン・カーン

ワシム・アクラム

ジャヴェド・ミアンダッド

シャヒッド・アフリディ

ババル・アザム

ワールドカップの成績

クリケットワールドカップ

1975 – グループステージ
1979 – ベスト4
1983 – ベスト4
1987 – ベスト4
1992 – 優勝
1996 – ベスト8
1999 – 準決勝
2003 – グループステージ
2007 – グループステージ
2011 – ベスト4
2015 – ベスト8
2019 – グループステージ

T20ワールドカップ

2007 – 準優勝
2009 – 優勝
2010 – ベスト4
2012 – ベスト4
2014 – スーパー10
2016 – スーパー10

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