世界地図で見る「クリケットvs野球」

野球の世界大会「ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)」が開催中ですが、今回は世界地図でクリケットと野球を比較してみました。

比較する対象は、野球の世界大会である「WBC」と、クリケットの世界大会である「T20ワールドカップ」についてです。2つの大会の出場国と予選参加国を比較してみましょう。

目次

WBC

緑は今回のWBC本戦出場国で、ピンクが予選参加国です。

T20ワールドカップ

そして、こちらは2年に1度行われるトゥエンティ20方式のクリケットのW杯「T20ワールドカップ」です。青色が昨年行われたT20ワールドカップの出場国で、水色が予選参加国です。2022年は新型コロナウイルスの流行により、一部地域は予選が開催されなかったため、来年行われる2024年大会(西インド諸島とアメリカの共同開催)の予選参加国も含まれています。

アメリカ大陸と東アジアの野球

野球の特徴は、アメリカ大陸と東アジアが盛んであるところです。

アメリカタイr区では、野球の母国のアメリカを始めに、メキシコ、キューバ、ドミニカ共和国、ニカラグア、パナマ、ベネズエラなどが盛んに行われています。東アジアでは、日本を中心に、韓国、台湾で人気があり、WBCで確かな実績を築いています。

しかし、東アジア以外のアジア、ヨーロッパ、アフリカ、オセアニアは野球はあまり盛んでない傾向があります。毎回出場しているオーストラリアをはじめに、イギリス、イタリアなどは、WBCに出場しているものの、あまり報道されていないのが現実です。オランダも欧州の選手よりも、カリブ海のキュラソー島出身者が多いため、実質的には「北中米カリブ海」にカテゴライズするのが適しているのかもしれません。

クリケットはインド亜大陸が中心

世界地図を見る限りでは、クリケットの方が圧倒的に予選参加国が多く、野球のほうが根強い人気を誇っているアメリカや日本も、T20ワールドカップの予選に参加しています。大英帝国が植民地統治のためにクリケットを利用したことや、インド系の住民が世界中でプレーしていることなど、複数の理由があるため、野球よりも世界的に広まっていると考えられます。

最も特徴的なのは、クリケットはインド亜大陸で根強い人気を誇っていることがあげられます。植民地時代から根強い人気を誇り、インド亜大陸では「スポーツ=クリケット」と言わんばかりの熱狂っぷりです。ワールドカップなどの世界大会は、インドの時間帯に合わせられることが多いため、クリケットは「インド亜大陸を中心に回っている」とも言えます。

他には「英国連邦」に属するオーストラリア、ニュージーランド、南アフリカ、西インド諸島、アイルランド、ジンバブエ、ナミビアなどが国技として根強い人気を誇っており、近年ではインド系移民が多いUAE、オマーンなども台頭しています。

発祥が16世紀以前と言われ、17世紀にはイングランドですでにプレーされており、大英帝国の植民地統治のためにクリケットを利用していたことを踏まえると、クリケットはまさに「イギリス連邦を象徴するスポーツ」と言えます。よって、クリケットが盛んな地域はイギリスと根深い関わりがある国々であることがわかるでしょう。

言語圏でスポーツも異なる中米

アメリカ大陸では、野球発祥国であるアメリカ合衆国の影響により、キューバやベネズエラなどの強豪国をはじめに、野球がポピュラーなスポーツとして親しまれています、

しかし、クリケットが盛んに行われている地域もあり、カリブ海の島国連合として「西インド諸島」が国際部隊で活躍しています。クリケットワールドカップでは2度の優勝を誇り、数々の名選手を生み出してきました。

中米カリブ海はクリケットと野球が盛んな国が混在する地域であることがわかるでしょう。ということで、中米カリブ海の野球とクリケットが盛んな国をそれぞれ色塗りしてみました。

緑が野球が盛んな国であり、青がクリケットが盛んとされる国です。

野球に関しては、アメリカ合衆国を始めに、メキシコ、ニカラグア、パナマ、コロンビア、ベネズエラ、キューバ、ドミニカ共和国、プエルトリコ、キュラソー島が挙げられます。

クリケットは、西インド諸島代表を構成する国々が挙げられます。国民的スポーツとして根付いているトリニダード・トバゴやジャマイカをはじめに、アンティグア・バーブーダ、バルバドス、ドミニカ国、セントクリストファー・ネイビス、セントビンセントおよびグレナディーン諸島、セントルシア、グレナダに、南米大陸のガイアナが挙げられます。そして、クリケットW杯に出場経験があるバハマ、ベリーズなどもクリケットが人気の国として挙げられます。

野球とクリケットでくっきりと別れているのが中米カリブ海の特徴ですが、それらが別れている理由には、大きな違いがあります。旧スペイン領であり、アメリカの影響が強い国々では野球が人気であり、大英帝国の植民地だった地域はクリケットが人気の傾向があります。

つまり、中米でもスペイン語が話される地域では野球が人気であり、英語が母語である国々はクリケットが人気であることがわかってくるでしょう。

ちなみにカリブ海には🇩🇴ドミニカ共和国と🇩🇲ドミニカ国がありますが、ドミニカ共和国が野球の国で、ドミニカ国はクリケットの国…というように覚えるといいかもしれません。

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