サッカーやアイスホッケーでは、1試合に3得点を挙げると「ハットトリック」と呼ばれます。この起源はクリケットにあります。
ハットトリックの起源
ハットトリックという言葉が初めて使われたのは、1858年のクリケットの試合に由来します。イングランドのボウラー、HHスティーヴンソンがイングランドのシェフィールドにあるハイドパークでの試合で、サウス・ヨークシャーのハラムのチームを相手に、3回連続ウィケットを取りました。
HHスティーヴンソンの傑出した偉業を讃えるために、会場で寄付が行われ、3連続ウィケットを取ったスティーヴンソンに、特別な帽子がプレゼントされました。
クリケットのハットトリックは難しい
サッカーやアイスホッケー、水球などでは、1試合で3得点をあげるとハットトリックになりますが、クリケットでは3連続でウィケットを取らなければなりません。クリケットでは守備側の選手がアウトを取るのが難しいスポーツであるゆえに、3連続でウィケットを取るのは、どの競技のハットトリックよりも難しいとされています。
150年以上プレーしているテストクリケットでも、最初にハットトリックを決めたオーストラリアのボウラー、フレッド・スポフォードが1879年にイングランド相手に決めてから、これまで45回しかハットトリックが達成されていません。
過去にテストクリケットで2度のハットトリックを達成したのは、オーストラリアのヒュー・トランブル、パキスタンのワシム・アクラム、イングランドのスチュワート・ブロードの3人です。
ODI(ワン・デイ・インターナショナル)でも、最初の1971年のオーストラリア-イングランド戦以降、過去4000試合以上行われているが、現在では49回しかハットトリックが達成されていません。スリランカのラシス・マリンガだけが、過去3度のハットトリックを達成しています。
T20I(トゥエンティ20インターナショナル)では、2005年2月17日のオーストラリア-ニュージーランドに最初の試合が行われてからは、1000試合以上行われ、まだ13回しか発生していません。2021年1月現在では、スリランカのラシス・マリンガだけが複数回達成しています。
女子クリケットでは、テスト、ODI、T20Iを含めて、過去33回ハットトリックが達成されています(テスト3回、ODIは11回、T20Iは19回)
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