クリケットの代表資格についてです。
クリケットの代表資格
クリケットの各代表の資格はいずれの3つの条件のうちの一つに当てはまれば、代表チームに加わることが可能になります。
- 国籍の所持
- 出身地
- 3年間の滞在
国籍を持っている選手はもちろん当該国での代表資格はありますが、クリケットの場合は、国籍を持っている必要はなく、当該国が出生地の場合や、他国出身の選手でも連続3年以上の滞在で代表資格を得ることが可能です。
また、一度代表経験がある選手でも、移籍を希望する地域へ3年滞在すれば、1度のみナショナルチームの変更が可能です。ただし、移籍するナショナルチームがテストステータスを持つ国であれば、待機期間なしにナショナルチームの移籍が可能になります。
他のスポーツと比較
それでは他のスポーツと比較してみましょう。
五輪
- 当該国の国籍を持ち、3年以上在住している選手。
サッカー
- 国籍を持ち、他国での代表歴がない選手に代表資格が与えられる(※1)
(※1 ただし、他国の代表歴の国際親善試合の場合は変更可能)
新たに国籍を取得した場合は、以下の条件が加わります。
- 当該協会が管轄する地域で出生した選手
- 実の父、実の母が当該協会が管轄する地域で出生した場合
- 実の祖父、実の祖母が当該協会の管轄する地域で出生した場合
- 10歳に達する前から居住歴がある選手は、3年以上の在住歴が必要
- 10歳以降に居住歴がある選手は、5年以上の在住歴が必要
サッカーの場合は最も厳しいルールを設けられています。新たに国籍を変更した場合でも、血縁関係のある親族が出身国ではない場合、3〜5年以上の在住歴が必要になります。これは主にブラジルやアフリカからの帰化選手で補強することを制限するために設けられています。
野球(WBC)
以下のいずれかの条件を満たせば、代表の資格があります。
- 当該国の国籍を持っている
- 当該国の永住資格を持っている
- 当該国で出生している
- 親のどちらかが当該国の国籍を持っている
- 親のどちらかが当該国で出生している
- 当該国の国籍またはパスポートの取得条件がある
- 過去のWBCで当該国の最終ロースターに登録されたことがある
野球の場合は、緩やかに設定されています。国籍の有無は問わず、永住資格、出生歴、親族の国籍の所有、パスポート取得条件などのいずれかの条件が揃っている場合は、当該国での参加が認められています。これは、競技されている国が少ない野球が、少しでも多くの国に参加を促すために設けています。
ラグビーユニオン
いずれかの条件に適合する場合、代表資格があります。
- 当該国で出生している選手
- 両親、祖父母のいずれかが生まれた場合
- 選手が代表でプレーする直前まで60ヶ月連続在住している場合
- 選手が代表でプレーするまで、通算で10年間在住している場合
ラグビーユニオン(15人制)もまた、上記の条件が揃えば、クリケット同様に、1度のみナショナルチームの変更が可能です。ただし、最後にプレーしてから3年間、代表の試合に出場していないことが条件に含まれます。
まとめ
クリケットは、五輪やサッカーに比べ、代表資格は非常に緩く設定されています。国籍を取得する必要はなく、主に在住期間が大きな判断基準となっています。
サッカーでも多くのブラジル人が、他国の国籍を取得して代表チームの一員としてプレーすることは多いように、クリケットでも、インド系の選手の多くが、全世界でプレーすることは多いですが、クリケットを広げていきたいICCの方針により、緩やかに定められているのが現状です。
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